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電源コラム vol.7「コンバータとインバータの役割とは?その必要性を徹底解説」

コンバータとインバータの役割とは?その必要性を徹底解説
電源装置にはいくつか種類があり、コンバータ(AC/DCコンバータ、DC/DCコンバータ)やインバータ(DC/ACインバータ)、無停電電源装置(UPS)などが挙げられます。
今回のコラムではコンバータとインバータについて、取り上げたいと思います。
 
コンバータ(converter)は「変換するもの」、インバータ(inverter)は「反転するもの」という意味の単語が使われており、いずれも電気機器にとって欠かせない重要な技術です。
日常生活で使われる多くの電化製品や産業用機械は、交流(AC)と直流(DC)の電力を変換する必要があります。
この変換を担うのが、コンバータやインバータです。
 
 
 

コンバータとインバータの仕組みと違い
 
コンバータは工場や家庭のコンセントから供給される交流(AC)電圧AC100Vや200Vを安定的な直流(DC)電圧に変換します。
それをAC-DCコンバータといいます。
スマートフォンやノートパソコン、その他直流電源を必要とする機器で使用されます。
また、直流(DC)電圧を大きさの異なる同じ直流(DC)電圧に変換する装置ではDC-DCコンバータがあります。デデコン、デコデコと呼ぶこともあります。

コンバータとインバータの仕組みと違い
インバータは直流(DC)電圧を交流(AC)電圧に変換する装置でDC-ACインバータといい、主にモーター駆動や太陽光発電システムで使用されます。
いずれも機器が動作に必要な電力を確保します。

 
 
 

コンバータとインバータが必要な理由
 
ではなぜ、コンバータとインバータが必要になるのでしょうか。
コンバータにおいては、電子機器の多くは0.8V~20V程度の直流(DC)の電気で駆動するため、コンセントから送られてくる交流(AC100Vや200V)を直流(DC)に変換し、電子機器を駆動させるために必要となります。
一方インバータは、コンバータとは逆に直流(DC)を交流(AC)に変換しますが、電圧を変換するためだけではなく、周波数を変換する役割も担っています。
また、蓄電池などから取り出せるDC(直流)を、コンセントから供給される電気と同様の出力波形である安定した交流(AC)100Vの正弦波で出力することもできます。
種類については、次の項目で詳しく説明します。
 
 
 

コンバータとインバータの種類と特徴
 
コンバータとインバータにはさまざまな種類があり、それぞれの用途に応じた特徴を持っています。
コンバータは降圧型、昇圧型、昇降圧型の3種類があり、それぞれ異なる電圧の変換を担います。
 
【コンバータの種類】
降圧型:入力電圧に対して出力電圧を低く変換する
昇圧型:入力電圧に対して出力電圧を高く変換する
昇降圧型:入力電圧に対して出力電圧を低く変換、高く変換することが両方可能
 
インバータは正弦波インバータ、修正正弦波インバータ(疑似正弦波インバータともいいます)、ハイブリッドインバータなどが一般的です。
 
【インバータの種類】
・正弦波インバータ
規則正しくカーブが滑らかな波形の高品質な交流(AC)の正弦波を提供するため、家電や精密機器に適している。
正弦波インバータ
・修正正弦波インバータ
コストが安価のため、簡易な電力供給に利用される。
ただし、波形がブロック状の直線的なものとなりノイズが乗りやすいため、使用できる機器が限られる。
修正正弦波インバータ
・ハイブリッドインバータ
太陽光パネルや他の電源から得た直流(DC)を交流(AC)に変換し、バッテリーに蓄えることができる装置。
 
 
選ぶ際には、コンバータやインバータを使用する機器や環境に応じた仕様を確認することが重要です。
例えばコンバータを選ぶ際には、出力電圧と電力効率、設置するためのスペースなどの要素を考慮する必要があります。
太陽光発電システムにはハイブリッドインバータが適しており、バッテリーの充電と直流から交流への変換を1台で効率的に行うことができ、電力網に障害が発生したり停電が起きたりした場合でも、バッテリーに蓄えられた電力を使うことができます。
 
適切な選択をすることで、システム全体の性能と信頼性を向上させることができます。

 
 
 
最後に
今後、コンバータとインバータ技術は、さらなる高効率化と低コスト化が求められると考えられ、同時に高周波ノイズ対策や熱管理といった技術的な課題への対応も重要になってくるでしょう。
これらの課題に取り組むことで、コンバータとインバータの進化は、未来のエネルギー管理を支える重要な要素となるはずです。
 
Luciでは、コンバータ、インバータともに豊富な開発実績があります。
標準品にない付加価値を付けた仕様をご希望の際は、ぜひオーダーメイドでの電源開発をご検討ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。次回もお楽しみに!

 
 

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