電源コラム vol.8「カスタム電源事業の気づき」
年始のコラムでは、さまざまなお客様の課題に接してきた私たちがカスタム電源開発を事業化するまでの「初心」について、
事業責任者よりお伝えしました。
今回は事業がスタートした初年度のストーリーからの気づきについて、書きたいと思います。
LuciはLED照明事業を母体としています。
故にブランド名が確立されており、このイメージを払拭することが最初の壁でした。
照明メーカー=電源??という方がとても多く、最初は「初心」をお伝えしても、
「汎用品メーカーで十分です」というご回答が多かったように記憶しています。
まったく進捗がない中で、展示会である代理店のご担当者と知り合うことができ、
延べ500社以上の機器メーカー様とお話をさせていただきました。
ここでスイッチング電源の業界イメージをつかむことが出来ました。
【開発者様の声】
1.汎用電源は、納期、購入価格は優れている。
でもサイズが決まっているしセミカスタムに応じてくれるメーカーは少ない。
2.カスタム電源は、日系メーカーが少なくなった印象。海外勢に押されている感がある。
日系は開発費が高い、生産ロットの縛りがある。海外は安いが失敗が多い。
※2016年当時、当社実施のインタビューより
ここで私たちは、事業初年度に限りカスタム電源でありながら全ての開発費を当社負担とし、
設計~量産までを行うことに決めました。初年度で約100製品を開発しました。
ここであることに気が付きました。
それは、カスタム電源はお客様目線において成功と失敗の分岐点が存在するということです。
コスト以外ですと曖昧な部分が多いほど、実は失敗への道に通じてしまうということになります。
私たちは照明という数値化、言語化だけでは測れない(曖昧なものの)「光」をテーマに事業を進めてきました。
しかしながら電源事業は全てが数値化、言語化が出来ます。
これは弊社内の他部署でも理解をしてもらうことが実はとても難しいです。
大項目は次の3つに集約されますが、私たちはこの部分を大切に、チームとしてお客様に接することを心がけています。
【Luciが大切だと考えるカスタム電源の重要度】
1. 課題内容と要件定義
・ お客様との初期段階で詳細なヒアリングを実施させていただくこと。
・ 使用環境、規格要件、納期など、曖昧な要素を排除し、認識合わせをすることが重要と考えます。
優先順位など、精度は50%~80%でも進めることが可能です。
2. 試作と検証
・ 試作開発を進めて早期検証により、大きな問題を未然に防ぐこと。
・ EMC試験や耐久試験など、最終製品で必要な試験を早期に実施することが重要です。
3. コミュニケーションの密度
・ お客様と定期的に進捗状況を共有し、認識の相違を防ぐこと。
・ 社内のチーム間でも情報を透明化し、効率的にプロジェクトを進める体制を整えます。
続きの事業ヒストリーや成功体験は、また別のコラムでお伝えします。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに!
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