2023.09.26

画像処理が生産性アップのカギ?
~二値化処理に合った照明~

近年では、製造現場における人手不足の解消や検査工程の効率化などを図るために、画像解析を用いた外観検査を採用する企業さまが増えています。
今回は、画像解析に広く用いられる二値化処理を行う上で、最適な照明環境をご紹介します。

画像の二値化処理とは?

画像の二値化処理とは、画像を白と黒の2色のみに変換する画像処理のことです。
二値化処理によって分析対象物と背景の境界をハッキリさせることにより、画像から分析対象物の輪郭を抽出することができるため、さまざまな解析を行うことが可能となります。

二値化の例

二値化処理に適した照明の選び方

二値化処理のポイントは、元画像の濃淡がハッキリしていることです。
元画像を撮影する際に、照明は大きな影響を及ぼします。
照明ムラがある環境では、分析対象物に反射や影が発生し、誤検知に繋がる場合があります。
そこで、一般的に使われているバータイプのLED照明と、面発光タイプのLED照明のグレースケール(二値化処理に近い表現方法)を比較してみました。
比較表
① バータイプのLED照明の画像
照明の反射が発生してしまい、ネジ上部の境界がぼやけてしまっています。
また、折れ曲がっている箇所が影になり本来白く表現したい箇所が黒く表現されてしまっています。
②面発光タイプのLED照明の画像
照明の反射や影が無く、全体的に濃淡がハッキリした処理画像ができています。


このように、照明の違いによって二値化処理の結果が大きく変わります。
それぞれの照明の具体的な原理は下記コラム記事をご覧ください。
▼影の原理を紹介した記事はこちら
検査作業員の目に優しい! ~手元に影ができない目視検査照明~
▼反射の原理を紹介した記事はこちら
反射率が低い素材の光を使った目視検査とは?~照明の当て方~

以上の内容より、二値化処理の際は濃淡がハッキリした画像を撮像することが重要です。
そのためには、余計な反射や影が発生しない適切な照明を使用することが生産効率アップのカギとなります。

Luci(ルーチ)では画像検査向けの照明を多数ご用意しておりますので、デモ機のご希望などお気軽にお問い合わせ下さい!

ソリューションビジネスユニット 横堀

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