2023.02.20
            反射率が低い素材の光を使った目視検査とは?
~照明の当て方~
          
          
            光を用いた目視検査が主流となってきていますが、検査対象物全てに、同じマニュアルで検査できるかと言われれば、そうではありません。
            光沢がある(反射率が高い)素材と、そうでない(反射率が低い)素材では、照射の効果が異なります。
            つまり、対象物の素材によって少しずつアレンジが必要ということです。
            
            今回は、光沢がない(反射率が低い)素材での目視検査についてまとめてみました。
          
正面から照射したときの照射面
            塗装前のボデーを例にしてみましょう。
            光沢がある塗装製品とは違い、ボデーや板金素材のものは光の反射率が低く、照明の映り込みがしづらいものです。
            正面から照明を照射しても、下図のように映り込みがぼやけてしまいます。
            
          
光の映り込みを防止する方法
            映り込みがぼやける原因は「光が反射する角度」なので、このような素材の製品には、照明に角度をつけて照射することが重要です。
            さらに、検査員も照射面から10度くらいの位置にスタンバイします。下図は検査員が約10°の位置からワークを見た画像ですが、細い映り込みが数本見えますでしょうか。
            ワークに対し、人も照明も角度をつけることで、光沢がない素材でも不良検出ができるようになります。
            
            
            さらに、ボデー工程・板金素材にはオレンジ色の照明を推奨しております。
            オレンジ色の照明は白色照明に比べ眩しさを抑えられるため、映り込み以外の余計な反射を排除し、より見えやすくすることが可能です。
          
光を使った目視検査がうまくいかない、どうして良いのか分からない、といったお悩みをお持ちの方、お気軽にご相談ください。